human health care

事例紹介小型タグで、なくし物を防止

ご利用者の声

「家にあるとわかるだけで、安心します」

(在宅医療のための「Clinician@Home 2018春号」より転載)

2017年12月 エーザイ仙台オフィスにて取材

  • 認知症当事者 丹野 智文さん

    認知症当事者 丹野 智文さん
    2013年、39歳で若年性アルツハイマー病と診断される。現在も仕事を続けながら、認知症の当事者のための相談窓口「おれんじドア」の実行委員会代表を務めるなど、当事者活動にも積極的に取り組む。

  • 丹野さん

    自宅に置き忘れてしまうことはあっても、「財布をなくしたことはありません」と丹野さん。

ーどのような使い方をされているのですか
財布につけています。中に入れてしまうと落としてしまう不安があったので、結束バンドで取りつけました。
ー使い始めるときに戸惑いはなかったのですか
もともとスマホは使っていたので、登録時の入力なども含め迷うことはなかったです。今後、認知症を発症する人の多くは、日常的にスマホを使っている方々です。私と同じように戸惑うことなく使えると思います。
ー使ってみた感想はいかがですか
実際に財布をなくしたことはないのですが、手元にないと気づいたときにスマホで調べ、家にあるとわかるだけでも本当に安心します。わからなければ「電車で落としたのかも」とか、あれこれ考えてしまい落ち着かないですから。
私の仲間には、財布を1回なくしただけで、家族から「もう持たないで」と言われている人たちがいます。一人で外出できる人たちなのに、させてもらっていないんです。財布を持たないということは、趣味のフィギュアやマンガ本、自販機で飲み物を買うこともできません。喜びや楽しみが、認知症という言葉一つで奪われているのです。残念なことに、認知症と診断された次の日から、別人のように扱われてしまう現状があります。
実際は翌日から別人になるわけではなく、身体機能がいきなり低下することもないのにです。家族の方に言いたいのは、千円でも二千円でもいいからお金の入った財布を持たせてあげてほしいということ。Me-MAMORIOを用いれば、もしなくしたとしても見つけることができる、と伝えたいです。
認知症というと、重度の人をどのように支えていくかということばかりに目が行きがちです。重度に至る前には誰もが初期の段階を経験するのに、これまで初期の人の支援について論じられることはほとんどありませんでした。昨今、早期診断の重要性が言われていて、今後は初期の段階で診断される人が増えてくると思います。そうした人たちはまだ仕事もできますし、Me-MAMORIOのようなツールを活用すれば、より長く自立した生活を送ることも可能なんです。診断直後の介護保険などによるサポートがない時期を生き生きと過ごしていくためには、このようなテクノロジーが大きな助けとなり、忘れ物を気にせず外出できることが私の喜びです。

※使用感は個人の感想です